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帝王切開してみたらこんなんでした

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帝王切開してから1ヶ月半が経ちました。もう数年も昔のことのように思えます。特に経膣分娩にこだわりはなかったものの、いざ帝王切開が決まると、「そうか~、経膣分娩できないのか~...」としんみりしてしまった帝王切開。手術なので、経膣分娩と比べると自分でできることはほとんどありません。寧ろ、手術の日までに陣痛が来ることを避けるため、(特に指示されていませんが)できるだけ外出せず、運動もせず、安静にその日を待っていました。産院主催の母親学級も、当然のように経膣分娩の産婦さんが対象だったから「帝王切開なら出なくていいよ」と言われ、バースプランも書くこともなく、ちょっと悲しかった。

出産と言えば経膣分娩が頭に浮かぶことが多いと思いますが、今や5人に1人は帝王切開で分娩しています。経膣分娩中に経過が悪くて緊急帝王切開になる人も少なくないはずです。そしてそういう方の中には、「帝王切開だなんてショック!っていうか帝王切開って何するの私どうなるの???!!!」って方もいるんじゃないかしら。それなのに、帝王切開について入手できる情報が少ないんです。検索魔でGoogleとWikiだけがお友達の私は、手術前に深夜までひたすらキーボードを叩いていました。一連の記事は、自分の覚え書きも兼ねていますが、もし私と同じように手術の不安を抱えている方がいたら少しでも役に立てればと思い、ここまでタラタラと書き残しました。もうちょっと帝王切開の情報が出回ってくれればいいのにな。

手術が不安な方へ。術前に私が目にして、「そんな言葉期待してねぇよ!」とテーブルをバンと叩いたフレーズを贈りますが、「まぁなんとかなるよ」。めちゃくちゃ怖い。すごく痛い。でも、語弊を恐れず言うと寝そべっていれば終わるし、退院までには経膣分娩の産婦さんと同様にスタスタ歩けます。大丈夫です。入院中、日々自分の体が回復していくのが実感できます。傷が癒えていくこと。お腹がスパンと軽くなること。妊娠中に叶わなかったうつぶせ寝や小走り、難なく足の爪が切れることがうれしかった。

あとは、入院中はとにもかくにも図々しくなってください。「母は強し」という言葉がありますが(ほんとはこの言葉嫌いです)、第一歩が入院中です。痛みに耐えるとかそういう強さではなくて、痛み、辛さ、不快感をお医者さんや助産師さんに躊躇せずに言うことです。「お腹が痛い。鎮痛剤を下さい。早く。いやもう我慢できないんです。は?そんなのまだまだ?いいから痛いんです」「鎮痛剤が効きません。座薬を挿してください。は?甘えるな?そうはいっても痛いんで。あ、ダメですか、そんならこんな体調で赤ちゃんのお世話なんてできないんで、新生児室で預かってもらえますか?」とか。うるさい患者と煙たがられるかもしれないけど、最優先事項は母子の回復です。私は、途中まで外面良子ちゃんでしたが、手術翌日に何かが吹っ切れて、人前で平気で泣け、ナースコールを迷わず押せるようになりました。これぞ産褥フィーバー。一生に何度もあるわけじゃないイベントなので、普段気を使ってしまうよって人は、ぜひ、非常時だからこそ産婦様になっていいと思います。

おそらく最初で最後の出産を経験して...感動よりも人一人をこの世に送り出してしまった責任がずしりとのしかかってきました。月並みな言葉で書くと、出産は終わったけど果てしない育児が始まったことが産まれた瞬間分かりました。でも、何か育児で辛いことがあったときは、手術台の上で、手に押し付けられた赤ちゃんのもちもちした肌や吹きかけられた息の生温かさを思い出して乗り越えるのだろうなと思います。

長くなったけど、おしまい。

by itsuki151_2014 | 2016-01-20 10:35 | 帝王切開のこと
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